だいこんはそのままでいいんだい 〜カナダの大根と主婦の野望〜
こんにちは、muchacoです。
道路の雪が溶けた!ということで、やっとこ外に出始めました。
集中してお仕事をするため、かつ運動がてら近所の図書館まで行くことに。
わたしの冬ボケした頭ではちょいと歩けば図書館のつもりでいましたが全くのウソでして。
本当は徒歩30分でした。
出発して10分ほどで「え、まだ?遠くない?」とぼやき始める妻をなだめて一緒に歩いてくれた夫よ、いつもありがとう。
そんな夫のために美味しい夕食を作るわよ!と脳内献立は完璧でしたが、集中してやった仕事と60分のウォーキングが効いたのか午後はまったり‥
夕方になり、ちょっと目を閉じて再び開けてみたら外は真っ暗でした。
そしてスマホには15分ほど前に「今から帰りま〜す!」という夫から無邪気なメール。
うぉ、やっべー!と立ち上がった瞬間に、ガチャガチャっと鍵を開ける音がして夫が帰宅致しました。
おかえりなさい、あなた…♡
寝起きの人妻も色っぽいでしょう?うふふふふ…
今週は仕事の繁忙期でしばらく図書館通いの予定ですので、この反省を生かし「昼寝をするなら先に夕飯作りを!!」を掲げて頑張ります。
失態はありましたが、外に出るのはやはり気持ちいいですね。
この日は抜けるような青空で、飛行機雲がたくさん見れました。
さて、カナダに戻ってまずは野菜の買い出しにいったわけですが、2週間の脱カナダボケから一気に目覚めたのはこの再会でした。
そう、大根です。
無残にも足先と頭をぱつんとされているアナタ、ヘイ、ユー。
どうしてこんなことになってしまうのでしょうか。
ぶった切られた両端からは水分が抜けカサカサのシナシナになりながらも、堂々と売り場に並ぶその勇気は称えますがしかし。
そもそも大根を売っているお店も限られており、このしなびた大根でさえ安定供給されているのは近所ではSobeysくらいです。(こちらはUS産やメキシコ産です)
中華スーパーには恐ろしいほど立派な中国産大根はありますが、やはり食指が動かず。
そうなると大根が食べたい時はSobeysで買うしかないのです。
だのにぃ〜 なぁ〜ぜ〜 大根をき〜る〜のぉ〜♫
カナダでは往々にして野菜もポンド売りされています。
「ってことは、大根がお手軽に買えるためにお店の人がわざわざ切ってるんじゃない?」とわたしは推理しました。
そんなわざわざいいのに、ここカナダで大根を欲する人は一本使い切る人ですよ、きっと。
そんな大事なことを日本人代表としてお伝えしようと思い、近くにいたSobeysの店員さんに大根が切られている理由を訪ねました。
きっと、この情報を知った店員さんはこれから大根カットの手間が省けてウハウハ。
そしてぴんしゃん立派な大根を手に入れられ、かつカナダで大根を求める民に今後永きに渡り感謝されるであろうわたしもウハウハ。
大根を天高く掲げるmuchaco像がウォータールーにできる日も遠くないはず。
ほんとの偉人はそんなことは公にせず、ひっそりと喜ぶ民を見て満足するのでしょうが、承認欲求が強いわたしは夫に朝晩と自慢してフンゾリ返ることでしょう。
シナリオは完璧!
「オーマイガー、リアリー?」という店員さんの驚きと喜びの反応を期待して聞いてみたところ‥
「アイドンノー」という俺は知らねーしという冷たい反応。
どうやらSobeysに入荷された時はすでに大根は切られているようで‥
ということは、あれか!Sobeys本部の仕業か!
それとも卸のカナダ中央市場(←適当)の仕業か!
いや、それともアメリカで出荷するときにすでに切られているのか!!
大根を救った主婦像建設の夢が粉々に砕け散ったわたしは、やっきになって夫に次から次へと脳裏に浮かぶ容疑者についてまくし立てましたが、夫にまぁまぁとなだめられて収束することとなりました。
そもそも「カナダで美味しい大根がほしいなっ」という可愛げのある主婦の要望から「あたいの大根銅像を立てるまでは日本に帰れないぜっ」という間違った自己顕示欲へ変貌してしまっていたので、なだめてくれた夫に感謝しかありません。
夫はわたしのなだめ名人ね、と思ふ…2019春でした。
そんな夫ですが美味しい大根探しには協力的でして、こんなメールを送ってくれたりもします。
これはいつもは行かない、格安スーパーfood Basicsというスーパーで見つけた大根。
同僚に付き合ってスーパーに入ったところ偶然出会った!と速報が届きました。
おーまいがー!切られてな〜いっ!
格安スーパーなだけに驚きの発見でしたが‥
これは旧正月に向けた一時的な販売だったようで、その後は見かけることがなくなりました。
はぁ、そうですか、そうですか。
さて、春になってカナダの大根事情に変化が訪れるのでしょうか?
何かまた続報があればお知らせしたいと思います。
あぁ、シャキシャキの大根サラダが食べたいな。
これは、わたしがこよなく愛する無農薬野菜を販売している「結び合い農園」さんの大根ちゃん。
むー、美味しそう。
この写真を寝る前に見て、夢の中でシャキシャキ大根を食べて脳内欲求を満たしたいと思います。
間違っても横で寝ている夫の指をかじったりしないように気をつけます。
ガブリ。
muchaco