mimosasky -カナダ ウォータールーの空の下-

2017年3月よりカナダで暮らしている夫(mochao)、2018年8月にカナダにやってきた妻(muchaco)のブログです。2019年12月までカナダオンタリオ州にあるウォータールーという街で暮らしていました。主に美味しいもの、便利なこと、すてきなことなど生活のこと、カナダの思い出をつらつらと綴っていきます。

それはまるで稲妻のように カナダの乾燥と夫婦事情

こんにちは、muchacoです。

 

今朝、寝坊して起きてきた夫がリビングの止まった時計を見て

「わ!9時30分??」

と、後ろに仰け反っていました。

落ち着いてください、針が止まっているんですよ、と思いましたが、時計を見ると止まっていた時間は4時50分でした。

わたしも仰け反りそうになりましたが、腰に悪そうなので淡々と電池を変えておきました。

デジタルボーイの夫にはアナログクロックは向かないようです。

 

 

さて、そんなデジタルボーイな夫と恋が始まった時のことを今日は書きたいと思います。

ご興味無い方の方が多いとは思いますが、それとなく後半にカナダ情報を差し込んでいきますのでよろしければご覧ください。

 

実はわたし、極度の静電気女です。

小学校で飼育係をしていた時に、水槽に落とした空気ポンプのバッテリーを拾おうとして感電したせいだと言い続けてきましたが、それは関係ないそうです。

え、そんな、わたしの唯一の武勇伝だったのに。

「たぶん、あれが原因だったと思うんだよね〜、まぁ、飼育係りの責任感ってやつ?つい水槽に手を入れちゃったのよぉ〜」と言い続けてきたわたしの人生って。

 

大人になってから更に顕著な帯電放電体質となり「アタイに触ると火花散るぜっ」と、どこかしこでバチバチさせながら生きてきました。

コンビニの「引く」ドアは体当たりで押し入る、エレベーターのボタンはグーパンチで押す、街の荒くれ者のような生き様でしたが、それもこれもアイツ(静電気)が悪いのよ…わかって頂戴…と一人涙を流す日々でした。

 

そんなアイツは人間関係さえも狂わせていきます。

 

仕事をしていた時、背中の真ん中に突き刺さるような鋭い衝撃波を感じたことがありました。

その当時ゴリゴリ仕事をしていて色んな人から恨まれている自覚があるわたしは、とっさに「や、やられた、吹き矢で刺された…ここから毒がまわるに違いない…」と自分の悲しい結末に絶望。

しかし、振り返ると「いったぁ〜…muchacoさん、静電気すごいですね」と指を押さえて顔をしかめる可愛い後輩がおりました。

その後輩に「吹き矢暗殺計画」について話すとバカウケしており、わたしったら何て酷い妄想癖の持ち主なんだろうと深く反省しました。

 

世の中には私と同じ帯電放電体質の方が存在するのでしょう。

とっても注意しているにも関わらず、mochaoの上司と初めてカナダでお会いし、シェイクハンドしたときもバチーーンと1発お見舞いしてしまいました。

オゥソウリー、アハハ、ビックリシタネーと笑って誤魔化しましたが、今後の夫の査定に響かないかソワソワして暮らしています。

そう、カナダはシェイクハンド文化!

避けては通れぬ、帯電放電問題。

 

外でのことは相手もあってのこと、ある程度の事故(放電)はしょうがないという気持ちもあります。

ただ、家の中では安心安全に暮らしたい。

わたしが夫と付き合い始めたのは冬のある日でした。

何事も最初が肝心!

大事なことはすぐ言っておこうと思い、自分がどれだけの静電気女なのか、正しい扱い方、屋外で放電してから家に入って欲しい等々、お付き合い初めの初々しさ0%のお願いを切々と伝えました。

彼は「大丈夫!絶対気をつける!」と言ってくれて、わたしは心底安心しました。

なんと頼もしい。

しかし恋は盲目とはよく言ったもので、わたしの目は彼の本性(うっかり&トンチンカン)をちゃんと捉えておりませんでした。

 

その日はなかなか会えない寂しさを埋めるように、膝かけに包まり話に花を咲かせておりました。

高ぶった彼はバッと膝掛けを自分から引き剥がし目一杯電気を溜めてから「ねぇねぇmuchacoちゃん!」と指先でわたしの腕をツンツン…

 

当然それは甘ったるい戯れには繋がらず、指先から衝撃の一撃を食らわせてきました。

 

ダメ ユビサキデツンツン ゼッタイダメ

 

あれほど言ったのに。

だのに…

 

この日を境に夫の「大丈夫だよ〜」には注意深くなるようになりました。

この身を守るのは我れのみ!と、カナダの乾燥状態・静電気対策について発電しそうな勢いで調べつくし、下記の状態であることを把握。

  1.  カナダでは冬の湿度が20%程度になる
  2. カナダの衣料品は化学繊維が多い
  3. カナダの洗濯では通常乾燥機を使用
  4. カナダの公共トイレのハンドソープは使用後に手が異常に乾燥する
  5. カナダのベッドリネンもなぜか化学繊維が多い

このようにカナダは積極的に静電気を生み出している国であることが解りました。

こちらとて、湿気大国ジャパンの名にかけて絶対阻止するのみだぜ!

というわけで下記対策を実施。

  1. 家の中に加湿器を2台置く
  2. 綿100%の衣類を着用(日本から輸入)
  3. 止むを得ない化学繊維の洗濯物は乾燥機にかけず部屋干し
  4. ハンドクリーム常備
  5. ベッドリネン類も一部日本から輸入

2・5についてですが、全くコットン製品がないわけではありません。

探せば少しはあります。

 

冬に向けて、フランネル素材ベッドリネンをカナダで探したところ、HUDSON'S BAYというカナダの老舗デパートにあることがわかりました。

ところが、店員さんにフランネルの存在について聞こうと思い、夫と二人、やたらと巻き舌で「フラゥンヌェーール」と言ってみたけど通じない…

何回もトライして「英語じゃフランネルって言わないのかね?」と夫に日本語で呟いたら「オー!フランネゥル」と通じました…

普通に言えば良かったようです。ご参考までに。

 

そして、強烈静電気女が愛用していた静電気除去スプレーのエレガード。

果たしてカナダに類似品はあるのだろうか。

夫の「無いよ〜」詐欺に引っかかりそうになりましたが、己を信じてネットで情報を探しまくった結果「STATIC GUARD」という物があることがわかりました。

左の大きいのは Shoppers(ショッパーズ )という薬局のプライベートブランド品です。

これをお出かけ前に自分と夫に振りかけ、日本で買った「静電気逃しますゴムバンド」を腕に装着すれば完璧!!

 

加湿器2台稼働の我が家はだいたい40〜50%の湿度を保てるようになりました。

夫も昨年まで友人夫婦に心配されるほどのカサついたお顔でしたが、今年はツルんとしており「お肌の調子いいわ〜」とのことです。

 

本日のブログを書くにあたり、夫にもこのネタ掲載の可否について確認したところ

「別に書いてもいいけど、プライベートを切り売りするようになったらアイドルはお終いよぉ〜」との返答を得ました。

 

お肌の調子がいいからと言ってアイドル気分なのは如何なものかと思います。

 

muchaco